春になり、家庭菜園でも始めてみようかと思い立つ方がいらっしゃることでしょう。これからの季節は気温も上がり日照時間も増えるため、植物が育ちやすいシーズンですので、家庭菜園を始めるのもおすすめです。
4月に何か植えるなら、とうもろこしがおすすめです。とうもろこしはスーパーに並んでいる部分しか知らないという方や、大きな畑でないと育たないというイメージを持っている方も少なくありません。しかしながら、プランターでも育てることができる野菜です。
収穫したばかりのとうもろこしは甘くて非常に美味しいので、家庭菜園での栽培に挑戦してみませんか。ここではプランターでとうもろこしを育てる際のポイントについてご紹介していきますので、是非参考にしてください。
とうもろこしってどんな野菜?とうもろこしに含まれる栄養素とは?
とうもろこしは、どのような野菜なのでしょうか。家庭菜園で育てるなら、旬や栄養素も知っておきたいものです。
とうもろこしの歴史は古く、紀元前7000年頃には栽培されていたといわれています。栄養素も非常に豊富で、食物繊維、糖質、ビタミン、ミネラルなどをバランスよく含んでいます。特に粒の付け根部分には食物繊維が多く含まれており、便秘解消に役立ちます。糖質は可食部1本でごはん一杯の半分程度なので、ダイエットにもおすすめです。
とうもろこしの旬は夏です。日本の店頭では6月くらいから並び9月くらいまで楽しめます。鮮度や栄養の劣化が早いため、収穫後はすぐに食べることがおすすめですが、すぐに食べられないときは、ラップなどに包んで冷蔵庫で保存します。食べ方は、茹でたり焼いたりが一般的ですが、栄養素を逃がさないラップして電子レンジでチンがおすすめです。
とうもろこしには、私たちがいつも食べ慣れているスイートコーン種や爆裂種(ポップコーン)の他、馬歯種(コーンスターチの原料)、もち種、硬粒種(タコス、トルティーヤなどの原料)などたくさんの種類があります。
プランターにとうもろこしの種をまくときのポイントとは?
プランターでとうもろこしを育てるなら、どのような点に注意すればよいでしょうか。プランターや土の用意から種まきまでのポイントをまとめてみましょう。
とうもろこしの発芽地温は25~30度です。種まきには温かさが安定してくる3月下旬~4月頃が適しています。また、とうもろこしを栽培するには長さ60㎝以上で深さ30㎝以上の大きなプランターが適しています。
とうもろこしは弱酸性の土を好むので、赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1を混ぜ合わせて作り、それに苦土石灰と化成肥料を10リットルにつき10g程度混ぜ合わせます。市販の野菜用の培養土を使ってもいいでしょう。
種まきの一カ月から二週間前には土づくりをして、一週間前までには堆肥をします。とうもろこしは肥えた土を好み、また根を深く張るので、深いところまでしっかり堆肥を入れましょう。
種は20㎝ほど間隔を開けて2㎝~3㎝ほど窪ませた穴に3粒ずつ蒔きます。とうもろこしは複数一緒に植えることで発芽率が上がります。この時種が重ならないようにしましょう。
プランターでとうもろこしを育てる際の間引きのポイントとは?
とうもろこしをプランターで育てる際には、間引きをします。タイミングや抜き方のコツを詳しくみていきましょう。
間引きは5月上旬から下旬にかけて2回に分けて行います。1回目の間引きは、草丈10~15cmほど、本葉が1~2枚出る時期の5月上旬~中旬頃に行い、1ヶ所に2本にします。2回目の間引きは、草丈20~30cmほど、本葉が1~2枚出る時期の5月中旬~下旬頃に行い、1ヶ所に1本にします。
このとき残す株の根を傷めないように注意しましょう。残したい株の根を傷めると、後の成長が遅れてしまいます。ですから、手で引き抜くのではなくハサミを地中に入れて根の部分から切り取ります。葉の形の悪いものや発育が遅いものを間引きましょう。
プランターでとうもろこしを育てる際の虫対策とは?
家庭菜園をする際に注意したいのが、害虫対策です。
とうもろこしには「アワノメイガ」という蛾の幼虫がつきやすいので注意が必要です。アワノメイガは、とうもろこしの雄花にあたる雄穂の匂いに誘われてやってきて卵を産んでいきます。ですから、雄穂が出てきたころに薬剤を散布するのが害虫対策に最も有効なタイミングです。液体や粉をふりかけるタイプなどの薬剤がありますので、とうもろこしの葉の両面にかかるようにしっかりと散布しましょう。
無農薬で栽培する場合は、雄穂付近の葉の裏に卵はないか、雄穂に茶色いフンが付いていないかなど、注意深く見回しましょう。幼虫を見つけ次第捕殺していきます。
また、受粉が済んだら雄穂の役割は終わりますので、害虫を寄せ付けないためにも雄穂を切り取ってしまうことも有効です。また、早めに人工授粉させて雄穂を切り取ってしまえば蛾も寄せ付けなくなりますので安全です。
他には、防虫ネットを張るのもよいでしょう。虫の侵入はもちろん、カラスなどの鳥による被害も防ぐことができます。
間引きしたヤングコーンのおすすめのレシピとは?
とうもろこしを栽培していると、1本の株に複数の実がつくことがあります。1本の大きなとうもろこしを収穫するためには、2本目以降は小さいうちに取ってしまいましょう。これを摘果というのですが、摘果したものはヤングコーンとして食べることができます。
そんなヤングコーンのおすすめレシピをいくつかご紹介します。
まずはお手軽な一品として、バター醤油炒めがあります。作り方もとてもシンプルで、フライパンにバターを溶かし、食べやすい大きさに切ったヤングコーンを炒めたら醤油で味付けをするだけです。フライパン一つでできてしまうので、後もう一品欲しいな、と思うときにぴったりです。
次にヤングコーンを使ったサラダをおすすめします。茹でたヤングコーンとアスパラガス、ツナをドレッシングで和えるだけで完成です。揚げ焼きにしたヤングコーンをカレー粉で和えるのも美味しくいただけます。
ヤングコーンの炊き込みご飯もおすすめです。米をいつも通り研いで分量通りの水を入れたら、一口大に切ったヤングコーンを一緒に入れて炊飯器で炊くだけ、でとてもおいしい炊き込みご飯が完成です。
どれも手軽にできる一品ばかりです。是非試してみてください。
4月に植えよう!家庭菜園でとうもろこしを育てるポイントまとめ
4月から家庭菜園で何か育てたいとお思いなら、とうもろこしがおすすめです。
とうもろこしは深さと長さのあるプランターを用意すればベランダやウッドデッキでも育てることができます。とうもろこしは、肥料をたくさん必要としますので、土作りの際に深いところまで堆肥を入れましょう。種は20㎝ほど間隔を開けて2㎝~3㎝ほど窪ませた穴に3粒ずつ蒔きます。間引きは5月中に、残す値を傷つけないように気を付けて2回行います。とうもろこし栽培時には害虫対策にも気を付けましょう。
とうもろこしは、育てている途中の段階で摘果したヤングコーンも食べることができますし、鮮度が落ちやすい野菜ですが家庭菜園なら収穫したての最もおいしい状態を食べることができます。今年は春からとうもろこしを育ててみましょう。
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