私たちは地球環境の恩恵を受けて生活しています。しかしながら、地球の長い歴史の中で、近年の人間の活動により、急激に環境が悪化していることは否定できません。
では、環境問題とは具体的にどのようなことでしょうか。環境問題は多岐にわたっており、酸性雨、海洋汚染、地球温暖化、砂漠化、森林破壊など、それぞれが関係しあっている場合もあります。
ここでは特に、酸性雨と海洋汚染について考えてみましょう。酸性雨や海洋汚染がどのような環境破壊なのか、原因と現状を知り、今私たちにできることはなにかを考えてみませんか。まずは環境問題に興味を持ち詳しく知ることが、問題の解決への第一歩となるでしょう。
環境問題の一つの酸性雨ってどういうこと?その原因とは?
環境問題の一つとされている酸性雨は、文字通り酸性の雨が降ることです。具体的には、二酸化硫黄や窒素酸化物などを起源とする酸性物質が、雨や霧、雪などに溶け込み、通常より酸性に偏った雨が降ってきます。なぜこのようなことが起こるのかというと、工場の稼働や自動車利用等の大気汚染物質が原因です。
日本国内では、1970年代の高度経済成長の終わりごろ、よくニュースなどで取り上げられていました。当時は、まだ環境汚染への規制が緩く、工場からの煤煙や自動車の排気ガスが多く排出されていたのです。通常の雨は、やや酸性ですが、空気中に放出された二酸化硫黄や窒素酸化物が水分と結びついて酸性が強くなってしまいます。
酸性雨が降るとどうなるの?
酸性雨が降ることにより、湖や池が酸化していき、水中の環境が脅かされてしまい、そこに住んでいる魚や甲殻類、昆虫などほとんどの生物が減少します。酸性に強いプランクトンまでもが影響を受けてしまうため、環境のバランスが大きく崩れてしまいます。
実際に、川魚のヒメマスは酸性が苦手なので水が少しでも酸性に傾くだけで産卵を止めてしまうという結果も出ています。
水中にかかわらず、森にも影響を及ぼす酸性雨は、自然界に住む生物の敵ともいえるのです。たとえば、日本に多く植えられているスギの木は、酸に耐性のある樹木ですが、それでも酸性雨によって土の栄養が奪われてしまい、スギの成長に影響しています。
さらに、自然界のみならず私たちの生活のすぐそばで酸性雨による影響は及んでいます。1970年代には、「雨が目に入って痛い」「葉の色が変わった」といった被害の声がありました。
酸性雨は、コンクリートや大理石の床、彫刻までも溶かしてしまいます。銅像も錆びてしまうのでこのまま酸性雨が続いてしまうことによって私たちの生活にも大きな影響があります。
酸性雨を食い止めるにはどうしたらいいの?
近年、中国や東南アジア諸国の工業化が進み、酸性雨の原因となる硫黄酸化物、窒素酸化物の排出量が増大しており、日本への影響も無視できません。そこで、日本は東アジア酸性雨モニタリングネットワークに参加し、広域の監視体制を強化しています。そして、大気汚染の度合いや、どこから来ていて、どの程度の影響があるのかを調査しています。
煤煙を発生させる工場においては、公害防止管理者の選任が義務付けられています。
運送会社では自動車から出る排気量を抑えたり、ディーゼルエンジンを積んだ自動車から、電気自動車など排ガスがより少ない自動車に切り替えたりする対策を取っています。
酸性雨の原因となる大気汚染は、石油や石炭によるものがほとんどです。私たち一人一人ができる酸性雨対策には、冷暖房の使用を控える、車をできるだけ使わないようにする、車をエコカーに切り替える、ゴミの分別をしっかりする、不要な電気を消す、等々があります。小さなことですが、これらの積み重ねが酸性雨を食い止める対策となります。
環境問題の一つの海洋汚染ってどういうこと?その原因とは?
海洋汚染の原因のひとつは、プラスチック製品です。人類の生活がより豊かで便利になる一方で、何気に捨てたペットボトル、溶けないビニール袋などのプラスチック製品ゴミが川や海に流れ込み、海洋汚染の要因となっています。
さらに、プラスチックの中でも直径5ミリメートル以下のものはマイクロプラスチックと呼び、海の生態系に深刻な影響をもたらしています。
それから、工場排水や家庭から出る生活排水に含まれる、有害液体物質などの化学物質や、油、歯磨き粉などに含まれるスクラブ剤ゴミなども海洋汚染を引き起こしています。
船舶やタンカーなどの座礁事故・衝突事故が原因で流出する油なども、海洋汚染の原因となります。
ごみの不法投棄も海洋汚染の原因のひとつです。日本では減っているものの、世界ではまだまだ不法投棄が多いのが実情で、正しく捨てられなかったゴミが川や海などに流れ込んでしまいます。
あまり知られていないところといえば、大気からの海洋汚染です。農薬などに含まれる有害成分の中には、軽いため空気中に漂うものがあります。これらは風に乗り海や川に流れ、そのまま汚染に繋がります。
海洋汚染を食い止めるにはどうしたらいいの?
国や自治体の取り組みとしては、現状のごみの量の把握や、啓蒙活動(環境月間の策定)、地域での清掃活動の指導など行っています。
企業の取り組みとしては、プラスチック製品の使用禁止や削減、紙製品などの代替素材の活用などを行っています。
各国の取り組みとしては、フランスでは使い捨てプラスチック容器を原則使用禁止、イタリアではマイクロプラスチックを含有する化粧品の製造やマーケティングの禁止、イギリスではプラスチック製ストロー、マドラー、綿棒の販売や配布の禁止、台湾では2030年まで段階的にプラスチック製ストローを完全禁止など、様々な活動が行われています。
私たちが今からできる個人の取り組みとしては、マイバッグ、マイ箸などの持参、ゴミ拾いなどのボランティアの参加、3R:リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)の活用などです。できるところから始めてみましょう。
環境破壊とは?酸性雨と海洋汚染の現状と対策まとめ
私たちを取り巻く環境は、私たち人間の活動によって破壊されつつあります。たとえば酸性雨は、二酸化硫黄や窒素酸化物などが工場や自動車から排出され、酸性に偏った雨が降ることです。酸性雨が降ることにより、池の水が酸性になって魚が死んだり、銅像が溶けたりします。
海洋汚染は。正しく捨てられなかったプラスチック製品が川や海に流れ込むこと、工場排水や家庭からの排水が流れていくこと、船やタンカーの事故により油が流出してしまうことなどが原因としてあげられます。
私たちが今できることは、正しくゴミを捨てることや、プラスチック製品をもらわないことなどです。できることから環境問題対策を始めてみましょう。
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