ウッドデッキはただ木材を組んだだけの物ではありません。表面の木材の下には重要な役割を持つ建築部材がいくつか隠れています。ここでは基礎石、束柱、大引き、根太、幕板を取り上げ、どの箇所にあり、どういう役割があるのかを見ておきましょう。
ウッドデッキを作る時の基礎石(束石)ってなに?その役割とは?
注文住宅を建てる方に人気の高いウッドデッキは、基礎石の役割が重要です。基礎石は束石(つかいし)とも呼ばれ、ウッドデッキの土台を支える重要な部材です。
基礎石の主な役割は、束柱の下に置くことでウッドデッキ全体を支えるとともに、ウッドデッキを地面から浮かせ湿気からウッドデッキを守ることです。さらに束柱が動くのを防ぐ役割を持ちます。特に地面からの湿気等でウッドデッキが腐食するのを防ぐうえでは無くてはならない存在です。
基礎石の設置に当たっては、すべての基礎石の上面を水平にすることや、碁盤の目の様に前後左右を真っ直ぐに並べ、ウッドデッキの基礎をしっかりと整えることが重要になります。
基礎石にはいくつかの種類が有り、ウッドデッキを設置する地面に合わせ選択することができます。よく使われるのがコンクリート製の基礎石で、基礎石に必要な強度を持つだけでなく、基礎石に必要な面積の確保も容易にできる素材です。
ウッドデッキを作る時の束柱ってなに?その役割とは?
束柱とは、基礎石(束石)の上に置く柱のことで、ウッドデッキ全体を支える床下の部分になります。束石と束柱を置く位置や本数、および束柱の強度がウッドデッキ全体の安定性を決定します。束柱には固定式束柱と調整式束柱があります。
固定式束柱は、90mm角の高耐久の木材を使用するのが一般的です。天然木のハードウッドなら繊維が密で耐久性がありますが、その分コストが高くなります。同じ天然木でも、ソフトウッドを使用すれば、扱いやすく初期費用は抑えられますが、劣化が早いためメンテナンスに費用と手間がかかります。劣化やメンテナンスの心配が少ない再生木がおすすめです。
束柱どうしの間隔は、90cm~120cmくらいが標準的ですが、床板がたわんで、足元がゆらゆらすることのないように、ウッドデッキ全体の広さや他の材料の強度も考える必要があります。
ウッドデッキを作る時の根太ってなに?その役割とは?
ウッドデッキの床面を作る際に、デッキ材の下に渡してデッキ材同士をつなげ、床を支える土台の役割を持つのが根太です。床板と直接ビスで固定される部材で、床板に対して直角に張られます。
水平で安定したウッドデッキを作るためには、基礎となる土台、特に根太の張り方が重要です。土台を組む際のポイントは根太を水平に固定することです。水平器でしっかりと測定し根太を固定することで、ウッドデッキが水平で安全なものとなるのです。
根太のみで下地を組む方法を「根太シングル工法」、根太と大引きを組み合わせる方法を「根太クロス工法」と呼びます。ウッドデッキの高さが300mmを超える場合には、大引きと組み合わせたクロス工法にし、より安定した土台を作るのがおすすめです。
ウッドデッキを作る時の大引きってなに?その役割とは?
大引きとは、束柱と根太の間に据える木材で、根太と直交することで、ウッドデッキの構造を強固にする部材です。
直交する床板と根太を、さらにその下で根太と交差して、束柱が倒れないように支える役割を担います。
根太よりも丈夫で太い部材を使用するのが一般的ですが、工法や強度の考え方によっては根太と同等、または薄いものでも問題ないと言われています。
大引きを用いず、根太で束柱を挟んで固定し、根太に直接床板を張る「サンドイッチ工法」という作り方も同じぐらい需要があります。また、束柱に大引きを乗せて、根太を用いずにそのまま床板を張る方法もあります。
ウッドデッキを作る時の幕板ってなに?その役割とは?
ウッドデッキを作る時の幕板とは、デッキ材の横の部分を囲むように張って取り付けるつなぎや、カバーとしての板のことを言います。
幕板はウッドデッキを作るにあたって、絶対的に必須のパーツではありません。ただ機能性とデザイン性を高めてくれるので、こだわりのウッドデッキに仕上げるためにとても人気のある部分です。
幕板の役割は、ウッドデッキの内部や小口部分が見えないように覆い隠すことで、強度を高めたり、雨が直接当たらないように保護して腐食を防止したりすることです。
また、隙間やネジなどの危険な箇所を隠して、事故やケガを防ぐという役割もあります。さらに、ウッドデッキの板面の美しさをどの角度から見ても高めてくれるので、高級感が増すという効果もあります。
後から追加で取り付けることも可能なので、ウッドデッキの雰囲気を変えたい時は取り付けてみてはどうでしょうか。
ウッドデッキを作る時の建築部材とそれぞれの役割について
ウッドデッキは基礎にあるさまざまな部材により構成されています。
基礎石(束石)は束柱の下でウッドデッキ全体を支え、地面から浮かせ湿気から守ります。束柱は基礎石の上に置く柱で、ウッドデッキ全体を支える部分です。大引きは束柱と根太の間に据える木材で、根太と直交することでウッドデッキの構造を強固にします。
デッキ材の下に渡してデッキ材同士をつなげ、床を支える土台の役割を持つのが根太です。幕板はデッキ材の横の部分を囲むように張って取り付けるつなぎや、カバーとしての役割があります。
一つ一つは小さな部材ばかりですが、いずれもウッドデッキには無くてはならない存在です。このような部材でしっかりと支えられたウッドデッキなら、その上で安心して楽しむことができます。
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